一時間に100ミリを越す降雨がある…
ゲリラ豪雨の驚異ー地球の気候が変わった!
ゲリラ豪雨とは何か
ゲリラ豪雨の言葉そのものは1970年代頃から使われていたが、近年、テレビなどマスコミ登場してから一般的になった。ゲリラ豪雨は従来の観測法では予測が難しく、降雨も狭い地域(約10キロ四方)で一時間に60ミリ、時には100ミリを越える激しさである。台風の梅雨前線を刺激して降る雨は、気象衛星「ひまわり」やアメダス観測網によりある程度の予測が出来るようになった。しかし、ゲリラ豪雨は予測が難しく、新型レーダーにより観測を始めているが、ほとんど不可能と言ってよいのが現状である。
ゲリラ豪雨の被害
短時間に狭い地域が100ミリ近い雨にみわれるため、不意打ちになり被害は甚大である。中小の河川はいきなりの増水で氾濫して床下・床上の浸水被害となる。しかし、川が増水するを眼で見ている余裕があれば避難の判断が出来るが、想定雨量50~60ミリで排水能力を超えてしまう都市部の下水は、いきなり下水の蓋が持ち上がり道路が冠水する被害となる。また下水を集めて排水している暗渠は、短時間に鉄砲水となり下流に甚大な被害を与える。
ゲリラ豪雨の被害実態①
2008年、 大田区でも呑川で作業していた2名が突然の増水で命を失った事故があった。作業場に降水はなく、上流の世田谷や大岡山に降った雨が集まり、下水から呑川に流れ込み増水した。作業場でも呑川内の作業員に上がるように指示を出したが間にあわなかったという。事故後に呑川を確認したところ、普段は深さ50センチぐらいの流れが、3メートル近くまで上昇したらしい痕跡が見られた、増水の凄まじさを感じさせる。(下写真参照)関連写真ページ
ゲリラ豪雨の被害実態②
2008年8月5日に豊島区で発生した死亡事故は、やはり下水管工事現場で起きた。気象庁の発表では当時の降雨は、1地時間60ミリの局地的な集中豪雨であった。
ゲリラ豪雨の被害実態③
2008年9月4日から5日にかけて、東京都心部のゲリラ豪雨は、24時間総雨量で練馬区242ミリ、杉並区240ミリ、三鷹市225ミリであった。一時間50ミリ降雨の予想で進めてきた東京の治水整備は、処理能力をはるかに超えて被害が出た。東京都が推進してきた地下貯水調整池は一時間で満杯となり、工事中の調整池にも緊急貯水したという。この措置により30ヘクタールの浸水被害が軽減されたと言われる。このように近年は想定を越えたゲリラ豪雨であり、温暖化が進む限り同じような雨量に見まわれる。
杉並区発表「杉並区における洪水の特長」から
2005年のデーターだが発生回数・発生規模も増大の傾向にある。豪雨の特長を「雷雨性集中豪雨」・「台風性集中豪雨」に分けている。水害は神田川や他の河川の氾濫による外水氾濫と下水道の氾濫による内水氾濫に分けている、台風性降雨では外水氾濫が、ゲリラ豪雨などの集中豪雨では窪地における下水道氾濫が起きていると分析している。
自治体の災害・防災情報メール
世田谷区、杉並区、港区などには災害・防災のメールを配信している。大田区でも区民安全・安心メールがある、登録制なので登録して欲しい。
ゲリラ豪雨など関連アドレス
気象庁、岩手県立大学総合政策学部牛山研究室 リアルタイム豪雨表示システム、ヤッフー天気情報、東京都水防災総合情報システム(降雨情報・河川水位情報)、大田区防災課 区民生活部防災課 電話:03-5744-1235 FAX:03-5744-1519
屋上スペース・木造ルーフバルコニーの利用法
ゲリラ豪雨に備えて雨具・復旧用具などをルーフバルコニーに置いておく。経験では、床下・床上浸水になると庭の物置などは利用できなくなり、せっかくの避難用具等は使用できなくなる。また室内では避難用具などの収納場所に困る。こんな時屋上のスペースが有効になる。